V2Hと蓄電池はどっちが得?電気自動車の有無で決まる選び方と2026年の補助金

V2Hと蓄電池はどっちが得?電気自動車の有無で決まる選び方

更新日:2026年11月2日/一次情報の確認日:2026年10月25日(東京電力の単価は2026年11月2日)

V2Hと家庭用蓄電池は、どちらも「電気をためて、あとで家で使う」ための設備です。違いは、電気をためる場所が電気自動車(EV・PHV)の電池か、家に置く蓄電池かという点です。

そのため、どちらが得かは「電気自動車を持っているか、これから買うか」でほぼ決まります。この記事では、使える量・停電時・費用・補助金の4つの面から、どちらが自分の家に向いているかを整理します。

【結論】電気自動車をすでに持っている、または買う予定があるならV2H、持つ予定がないなら家庭用蓄電池が基本です。V2Hは車の電池を家で使えるぶん、車が出かけている間は家で使えません。国のV2Hの補助(令和7年度補正)と蓄電池の補助(DR家庭用蓄電池事業)はどちらも受付を終了しているため、2026年10月時点では東京都などの自治体の補助で比べることになります。

確認したいこと答え(2026年10月時点)出典
国のV2Hの補助令和7年度補正のV2H充放電設備の補助は、2026年8月27日にセンターに到着した申請をもって受付終了次世代自動車振興センター
国の蓄電池の補助令和7年度補正のDR家庭用蓄電池事業は、2026年5月29日に予算に達して公募終了。再開の予定なし環境共創イニシアチブ(SII)
東京都のV2Hの助成助成率1/2(上限50万円)。太陽光発電設備・EV/PHV・V2Hがそろう場合は10/10(上限100万円)東京都
東京都の蓄電池の助成新設は1kWhあたり10万円(DR実証に参加しない場合は上限120万円/戸)。太陽光パネルが設置済みか同時設置が条件(パネルがない場合は再エネ電力メニューの契約)東京都
家庭用蓄電池の価格2024年度の家庭用は本体12.1万円/kWh+工事費1.6万円/kWh(補助事業データの加重平均)経済産業省(委託調査)

出典:次世代自動車振興センター「V2H充放電設備・外部給電器における交付申請受付終了のお知らせ」(2026年8月28日)/SII「令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業」/東京都「断熱・太陽光住宅普及拡大事業 補助申請期間等」別紙2(2026年2月18日)/経済産業省 委託調査報告書「定置用蓄電システム等電力貯蔵システムの普及拡大に向けた調査」(2026年3月31日、三菱総合研究所)(いずれも2026年10月25日確認)。東京都の助成額は2026年2月18日の発表資料の内容です。申込前にクール・ネット東京の公式サイトで最新の要件を確認してください

この記事でわかること

  • V2Hと家庭用蓄電池のしくみの違い
  • 使える量・停電時・費用・補助金で比べた結果
  • 電気自動車の有無ごとに、どちらが向いているか
  • 2026年10月時点の国と東京都の補助の状況
目次

V2Hと家庭用蓄電池は「電気をためる場所」が違う

V2Hは、電気自動車の電池にためた電気を家に送るための機器です。家庭用蓄電池は、家に置いた電池そのものに電気をためます。V2Hだけでは電気をためられず、電気をためる電池は車のほうにあるという点が、いちばん大きな違いです。

V2H家庭用蓄電池
電気をためる場所電気自動車(EV・PHV)の電池家に置いた蓄電池
必要なものV2H機器と、対応する電気自動車蓄電池(設置工事)
使える量車の電池の容量しだい(車種ごとに違う)選んだ蓄電池の容量
家にいないとき車が出かけている間は家で使えないいつでも家にある
車の充電家から車へ充電もできる車の充電とは別
本記事の整理です。使える量や機能は、車種・機器の型番によって違います

4つの面で比べる

使える量|車の電池は大きいが、車種ごとに違う

電気自動車の電池は、家庭用蓄電池より大きいことが多いです。ただし容量は車種ごとに違うので、自分の車(または買う予定の車)のカタログで電池の容量を確認してください。また、家で使いすぎると、翌日に車で走れる距離が減ります。

家庭用蓄電池の容量の決め方はこちらです。
蓄電池の容量は何kWh?電気の明細で決める3ステップと「12kWhの壁」

停電時|車が家にあるかどうかで決まる

停電したとき、V2Hは車が家にあれば車の電池から家に電気を送れます。一方で、通勤や買い物で車が出かけている間に停電すると、家では使えません。家庭用蓄電池は家に置いてあるので、いつ停電しても使えます。

停電中にどの家電が動くかは、容量だけでなく機器の出力(kW)で決まります。V2Hも蓄電池も、型番ごとに確認してください。家電ごとの目安はこちらです。
蓄電池は停電で本当に役立つ?容量kWhより出力kWで決まる16家電の実数

費用|電気自動車をすでに持っているかで大きく変わる

電気自動車をすでに持っているなら、必要なのはV2H機器と工事だけです。持っていない場合は、V2Hの費用に車の購入費が加わります。家で電気をためることだけが目的なら、車を買うより家庭用蓄電池のほうが費用を抑えやすいと考えてください。

家庭用蓄電池の価格の目安は、経済産業省の委託調査で2024年度の家庭用が本体12.1万円/kWh+工事費1.6万円/kWh(補助事業データの加重平均)です。V2H機器の価格は機種や工事の条件で変わるので、見積もりで確認してください。

ためた電気の価値|どちらも「買う単価−売る単価」で考える

太陽光の余った電気をためて夜に使うと、浮く電気代は1kWhあたり「買う単価−売る単価」です。東京電力の従量電灯B(月120〜300kWhの段階36.45円)と、卒FIT後の買取8.50円で計算すると1kWhあたり27.95円。この考え方はV2Hでも蓄電池でも同じです。

ただしV2Hの場合、昼に太陽光の電気を車にためられるのは、昼間に車が家にあるときだけです。平日の昼に車で出かける家では、ためられる量が減ります。詳しい計算はこちらです。
蓄電池はやめたほうがいい?1kWhで得する額を計算|オール電化・太陽光なしの判断基準

出典:東京電力エナジーパートナー「従量電灯B・C」「再エネ買取標準プラン」(2026年11月2日確認)。燃料費調整額・再エネ賦課金、充電・放電のロスは含めていません

受け取れる補助金は、お住まいの自治体で変わります
該当するほうから、無料で見積もりを取れます。

※東京都は蓄電容量1kWhあたり10万円と全国で最も手厚い制度です。都外の自治体でも独自の補助制度があります。見積もりを取っても契約の義務はありません。

補助金|国の補助は終了、東京都は両方に助成あり

2026年10月時点で、国のV2Hの補助と蓄電池の補助は、どちらも予算に達して受付を終了しています。東京都は、V2Hと蓄電池のそれぞれに助成があります。

補助V2H家庭用蓄電池
国令和7年度補正の補助は2026年8月27日着の申請で受付終了令和7年度補正のDR家庭用蓄電池事業は2026年5月29日に公募終了、再開の予定なし
東京都1/2(上限50万円)。太陽光発電設備・EV/PHV・V2Hがそろう場合は10/10(上限100万円)新設は10万円/kWh(DR実証に参加しない場合は上限120万円/戸)。太陽光パネルが設置済みか同時設置(パネルがない場合は再エネ電力メニューの契約)
出典:次世代自動車振興センター(2026年8月28日のお知らせ)、SII、東京都「断熱・太陽光住宅普及拡大事業 補助申請期間等」別紙2(2026年2月18日。予算案の可決・成立を前提とした資料)

東京都のV2Hの助成は、太陽光発電・電気自動車・V2Hの3つがそろうと、助成率が1/2から10/10に上がります(上限も50万円から100万円に)。すでに太陽光と電気自動車がある家は、この条件に当てはまるかを確認してください。東京都の蓄電池の助成の詳しい条件はこちらです。
東京都の蓄電池補助金|DR参加で上限120万円が撤廃・10月1日で機種が変わる

あなたの家はどちら?

家の状況向いているもの理由
電気自動車がある、または買う予定V2H車の電池を家でも使える。東京都では太陽光・EV/PHV・V2Hがそろうと助成が10/10(上限100万円)
電気自動車を持つ予定がない家庭用蓄電池車を買わずに家で電気をためられる
車で毎日出かけ、昼間は家にない家庭用蓄電池(またはV2Hと併用)V2Hは車が家にないと、ためることも使うこともできない
停電にいつでも備えたい家庭用蓄電池いつでも家にあるので、停電のタイミングを選ばない
本記事の整理です

太陽光の電気を停電中に使う方法と、非常用電源の選び方はこちらもご覧ください。
太陽光は停電で使える?自立運転の切り替え7手順と、家庭の非常用電源の選び方

見積もりで確認すること

  1. 自分の車がV2Hに対応しているか:車種とV2H機器の組み合わせ
  2. 停電時に使える範囲と出力:家全体か一部の回路か、何kWまで使えるか
  3. 太陽光との組み合わせ:昼に太陽光の電気をためられるか
  4. 使える補助金と申請の順番:東京都の助成の条件(太陽光・EV/PHV・V2Hがそろうか)
  5. 保証:機器・工事の保証の年数と内容

蓄電池の見積もりをどこに頼むかは、こちらで比べています。
蓄電池の一括見積もりサイト比較【2026年】東京都の専門業者と全国対応のサービス

よくある質問

電気自動車がなくてもV2Hは使えますか

使えません。V2Hは電気自動車の電池にためた電気を家に送る機器なので、対応する電気自動車が必要です。車を持つ予定がないなら、家庭用蓄電池を検討してください。

V2Hと蓄電池を両方つけることはできますか

組み合わせる方法もあります。車が出かけている間は蓄電池、車が家にあるときは車の電池も使える、という使い分けができます。ただし費用は両方分かかるので、何のために両方必要かを見積もりの段階で業者に確認してください。

国のV2Hの補助金はもう使えませんか

令和7年度補正のV2H充放電設備の補助は、2026年8月27日にセンターに到着した申請をもって受付を終了しました(次世代自動車振興センター)。次の募集の有無は、センターの新着情報で確認してください。

東京都の助成は太陽光がなくても使えますか

V2Hの助成率は1/2(上限50万円)で、太陽光・EV/PHV・V2Hがそろう場合は10/10(上限100万円)とされています。ほかの要件は申込前に確認してください。蓄電池は、太陽光パネルが設置済みか同時設置が条件で、パネルがない場合は再エネ電力メニューへの契約が必要です(2026年2月18日の東京都の発表資料)。

まとめ

  1. V2Hは車の電池、蓄電池は家の電池に電気をためる
  2. 電気自動車がある・買う予定ならV2H、ないなら家庭用蓄電池が基本
  3. V2Hは車が出かけている間は使えない。停電にいつでも備えたいなら蓄電池
  4. 国の補助はV2H・蓄電池とも受付終了(2026年10月時点)
  5. 東京都のV2Hの助成は、太陽光・EV/PHV・V2Hがそろうと10/10(上限100万円)

受け取れる補助金は、お住まいの自治体で変わります
該当するほうから、無料で見積もりを取れます。

※東京都は蓄電容量1kWhあたり10万円と全国で最も手厚い制度です。都外の自治体でも独自の補助制度があります。見積もりを取っても契約の義務はありません。

参考にした一次情報
次世代自動車振興センター「令和7年度補正予算 V2H充放電設備・外部給電器における交付申請受付終了のお知らせ」(2026年8月28日)/環境共創イニシアチブ(SII)「令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業」/東京都「断熱・太陽光住宅普及拡大事業 補助申請期間等」別紙2(2026年2月18日)/経済産業省 資源エネルギー庁 委託調査報告書「定置用蓄電システム等電力貯蔵システムの普及拡大に向けた調査」(2026年3月31日、三菱総合研究所)/東京電力エナジーパートナー「従量電灯B・C」「再エネ買取標準プラン」(いずれも2026年10月25日確認。東京電力は2026年11月2日確認)

※東京都の助成額は、令和8年第一回都議会定例会で予算案が可決・成立した場合に確定するとされた資料にもとづきます。V2Hの対応車種、電池の容量、停電時の出力は車種・機器の型番で違うため、見積もりで確認してください。

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