卒FIT後、千葉で蓄電池は必要?売電8.5円と市の補助7万円で計算|千葉市・船橋・松戸・市川・柏

卒FIT後、千葉で蓄電池は必要?売電8.5円と市の補助7万円で計算

更新日:2026年11月2日/一次情報の確認日:2026年10月25日(東京電力の単価と各市の予算は2026年11月2日)

8.50円と7万円。

千葉で卒FITを迎えた家が、まず知っておきたい2つの数字です。東京電力が卒FIT後に余った電気を買い取る価格は1kWhあたり8.50円。千葉市・船橋市・松戸市・市川市・柏市の蓄電池の補助は、どこも7万円です。

売電がこれだけ安くなると、余った電気をためて自分で使うほうが得になります。一方で、千葉の補助は東京都の助成(1kWhあたり10万円)と比べると小さく、元が取れるまでの年数は長くなります。この記事では、千葉の数字で正直に計算します。

【結論】千葉の卒FIT家庭が蓄電池を入れると、ためた電気1kWhあたり27.95円以上の電気代が浮きます(東京電力の場合)。ただし主要5市の補助は7万円で、7kWhの蓄電池なら回収は約12.5年が上限の目安です。蓄電池の保証期間と比べて判断し、補助は市の予算がなくなる前に申請してください。台風による長い停電への備えも、千葉で蓄電池を考える大きな理由になります。

確認したいこと答え(2026年10月時点)出典
卒FITとは住宅用太陽光の余剰電力は固定価格での買取期間が10年。2009年に始まった制度のため、2019年以降に順次満了資源エネルギー庁
卒FIT後の売電価格(東京電力)8.50円/kWh(税込、再エネ買取標準プラン)東京電力エナジーパートナー
千葉県の補助の仕組み県が実施市町村に交付し、住民の申請窓口は各市町村。県から個人への直接の補助はない。実施は54市町村千葉県
主要5市の蓄電池補助千葉市・船橋市・松戸市・市川市・柏市とも7万円各市
蓄電池の価格2024年度の家庭用は本体12.1万円/kWh+工事費1.6万円/kWh(補助事業データの加重平均)経済産業省(委託調査)

出典:資源エネルギー庁「どうする?ソーラー」/東京電力エナジーパートナー「再エネ買取標準プラン」/千葉県「住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金」(2026年9月7日更新)/経済産業省 委託調査報告書「定置用蓄電システム等電力貯蔵システムの普及拡大に向けた調査」(2026年3月31日、三菱総合研究所)。各市の出典は下の表に記載(いずれも2026年10月25日確認)

この記事でわかること

  • 卒FITのあと、千葉の家の売電がいくらになるか
  • 千葉市・船橋市・松戸市・市川市・柏市の蓄電池の補助と、予算の残り
  • 千葉の補助で、蓄電池の元が何年で取れるかの計算
  • 台風の停電に備えるときに確認すること
目次

卒FITのあと、売電はいくらになるか

東京電力に売電していた家は、卒FITのあと自動的に「再エネ買取標準プラン」で買い取られ、価格は1kWhあたり8.50円(税込)です。何もしなくても売電は続きますが、価格は大きく下がります。

資源エネルギー庁によると、買取期間が終わる6か月〜4か月前(買取する会社のシステムの都合によっては3か月前)をめどに、満了の時期や手続きを書いた通知が届きます。どの会社とも買取の契約がない状態になると、余った電気は送配電事業者が無償で引き受けることになるため、通知が届いたら、売電先を続けるか替えるかを決めてください。

卒FITのあとの選択肢内容
同じ会社に売電を続ける東京電力なら8.50円/kWh
別の会社に売電する買取価格や条件は会社ごとに違う。資源エネルギー庁の「どうする?ソーラー」に売電できる事業者の一覧がある
ためて自分で使う蓄電池や電気自動車と組み合わせて、余った電気を夜に使う
出典:資源エネルギー庁「どうする?ソーラー」「よくあるご質問」、東京電力エナジーパートナー「再エネ買取標準プラン」

ためて使うと1kWhあたり27.95円以上得になる

余った電気を8.50円で売る代わりに、ためて夜に使えば、その分の電気を買わずに済みます。東京電力の従量電灯Bで、月120〜300kWhの段階の単価は36.45円なので、1kWhあたり27.95円(36.45円−8.50円)の得です。月300kWhを超える段階(40.54円)なら32.04円になります。

この「買う単価−売る単価」の考え方と、太陽光がない家・オール電化の家の場合の計算は、こちらで詳しく説明しています。
蓄電池はやめたほうがいい?1kWhで得する額を計算|オール電化・太陽光なしの判断基準

千葉の補助は「市町村ごと」|主要5市は7万円

千葉県の蓄電池の補助は、県が補助事業を行う市町村に補助金を出す仕組みです。県から個人に直接出る補助はなく、申請の窓口は住んでいる市町村です。千葉県のページには54市町村が載っています(2026年9月7日更新)。

市蓄電池の補助太陽光の条件申請期限予算の状況
千葉市7万円市のページに記載なし2027年1月29日必着残り受付目安 約285件(予定 約460件。ページ更新 10月21日)
船橋市7万円太陽光の併設が必要2027年2月26日太陽光以外の枠 残り1,220万円/2,845万円(10月30日現在)
松戸市上限7万円市のページに記載なし2027年2月26日市に確認(047-710-0243)
市川市上限7万円太陽光が設置されていること(既設・新設とも可)2027年2月26日必着太陽光以外の枠 残り1,083万円/1,870万円(10月27日現在)
柏市上限7万円太陽光の併設が必須2027年2月26日制度全体 残り1,640.2万円/3,325万円(11月1日時点)
出典:各市の公式ページ(2026年11月2日確認)。いずれも予算に達すると期限前でも受付を終了します

5市とも、設置工事が終わってから申請する流れです(千葉市・柏市は導入完了後に申請、船橋市・市川市は申請日・期限までに設置完了)。船橋市・市川市・柏市は、2026年4月1日以降に始めた工事が対象です(千葉市・松戸市は対象になる工事の時期を市のページや窓口で確認してください)。ほかの市町村に住んでいる場合は、千葉県のページから自分の市町村の制度を確認してください。

市川市は、対象機器を国の補助事業の対象として環境共創イニシアチブ(SII)に登録されたものに限るとしています。船橋市も同じくSIIに登録されている機器が条件です。見積もりの段階で、型番がSIIに登録されているかを業者に確認してください。

見積もりを取るときに市の補助を反映してもらう方法は、こちらにまとめています。
千葉で蓄電池の見積もりを取るなら市町村名を伝える|県ではなく市が窓口

補助金は市区町村ごとに金額も条件も違います

  • 同じ容量でも、住む自治体で実質負担額が数十万円変わる
  • 先着順で、予算に達し次第終了する制度が多い
  • 交付決定前に着工すると対象外になる自治体がある
  • 国のDR蓄電池補助金は2026年5月29日で終了。使えるのは自治体の制度が中心

地域の制度に詳しい業者かどうかで、受け取れる額も申請の通りやすさも変わります。契約を急ぐ前に、複数社の見積もりを同じ条件で並べてください。

※見積もりを取っても契約の義務はありません。補助金は年度途中で受付を終了する場合があります。

千葉の補助で、何年で元が取れるか

7kWhの蓄電池を毎日満充電して使い切った場合を想定ケースとして計算すると、市の補助7万円を使っても回収は約12.5年です。これは天気やロスを考えない上限の目安で、実際はもう少し長くなります。

項目(想定ケース)計算結果
蓄電池の費用13.7万円/kWh×7kWh約96万円
市の補助を引く約96万円−7万円約89万円
1年で浮く電気代の上限27.95円×7kWh×365日約7.1万円
回収年数の目安約89万円÷約7.1万円約12.5年
費用は2024年度の家庭用の平均単価(本体12.1万円+工事費1.6万円=13.7万円/kWh)で計算。1kWhの得は東京電力の従量電灯B(第2段階36.45円)と卒FIT後の買取8.50円の差。充電・放電のロス、天候、燃料費調整額・再エネ賦課金は含めていません(本記事の試算)

同じ計算で東京都の助成(1kWhあたり10万円)を使うと、自己負担は約26万円・回収は約3.6年になります。千葉では補助の差がそのまま回収年数の差になるため、電気代だけを理由にするなら、回収年数が蓄電池の保証期間より短いかを必ず確認してください。保証期間は機種ごとに違うので、見積書で確かめます。

容量を大きくすると、費用は増えるのに、使い切れない分は得になりません。自分の家に合う容量の決め方はこちらです。
蓄電池の容量は何kWh?電気の明細で決める3ステップと「12kWhの壁」

千葉では台風の停電への備えも理由になる

千葉で蓄電池を考えるとき、電気代と並んで大きいのが停電への備えです。千葉県のまとめでは、2019年の令和元年房総半島台風によるライフラインの被害として、停電64万1,000軒が記録されています。

卒FITの家はすでに太陽光があるため、蓄電池と組み合わせれば、晴れた日は昼に発電した電気をためて夜に使えます。停電したときに太陽光の電気を使う手順と、台風の前にやっておくことは、こちらにまとめています。

卒FITを狙った勧誘に注意

資源エネルギー庁は、買取期間の満了をきっかけにした勧誘について、よくある質問の中で訪問販売の契約の解除の方法を案内しています。「売電できなくなる」「今すぐ蓄電池が必要」とその場で契約を迫られても、すぐに決めないでください。

千葉県消費者センター(047-434-0999)や、消費者ホットライン188に相談できます。相談先の一覧はこちらです。
太陽光・蓄電池の訪問販売の相談先|東京・神奈川・千葉・埼玉と町田・八王子の窓口一覧

補助金は市区町村ごとに金額も条件も違います

  • 同じ容量でも、住む自治体で実質負担額が数十万円変わる
  • 先着順で、予算に達し次第終了する制度が多い
  • 交付決定前に着工すると対象外になる自治体がある
  • 国のDR蓄電池補助金は2026年5月29日で終了。使えるのは自治体の制度が中心

地域の制度に詳しい業者かどうかで、受け取れる額も申請の通りやすさも変わります。契約を急ぐ前に、複数社の見積もりを同じ条件で並べてください。

※見積もりを取っても契約の義務はありません。補助金は年度途中で受付を終了する場合があります。

よくある質問

卒FITの時期はどうやって確かめますか

買取期間が終わる6か月〜4か月前(会社の都合で3か月前の場合もあり)をめどに、買い取っている会社から満了の時期や手続きを書いた通知が届きます。わからない場合は、今売電している会社に問い合わせてください。

何もしないと売電できなくなりますか

東京電力に売電していた場合は、卒FITのあと自動的に再エネ買取標準プラン(8.50円/kWh)で買い取られます。どの会社とも買取の契約がない状態になったときだけ、余った電気は送配電事業者が無償で引き受けることになります。

千葉県の補助金は県に申請しますか

いいえ。千葉県の蓄電池の補助は、県が市町村に補助金を出す仕組みで、申請先は住んでいる市町村です。金額や受付期間も市町村ごとに違います。

工事の前に申請が必要ですか

千葉市・船橋市・市川市・柏市は、設置が終わってから申請する流れです。ただし予算がなくなると期限前でも受付が終わるため、工事の日程と市の予算の残りを確認してから契約してください。松戸市は申請のタイミングを市に確認してください。

蓄電池ではなく別の会社に売電するのはどうですか

初期費用がかからない方法です。買取価格は会社ごとに違うので、資源エネルギー庁の「どうする?ソーラー」に載っている売電できる事業者の一覧から比べてください。蓄電池と比べるときは、買取価格の差で1年にいくら変わるかを計算します。

まとめ

  1. 卒FITのあと、東京電力の買取は8.50円/kWh。ためて使うと1kWhあたり27.95円以上得になる
  2. 千葉の補助は市町村が窓口。千葉市・船橋市・松戸市・市川市・柏市はどこも7万円
  3. 7kWhなら回収は約12.5年が上限の目安。保証期間と比べて判断する
  4. 市の予算は先着で減っていく。残りを確認してから契約する
  5. 千葉では台風の停電への備えも、蓄電池を考える理由になる

卒FITの通知が届いたら、売電を続けるか、ためて使うかを比べるタイミングです。まずは住んでいる市の補助の残りと、自分の家の売電量を確認してください。

補助金は市区町村ごとに金額も条件も違います

  • 同じ容量でも、住む自治体で実質負担額が数十万円変わる
  • 先着順で、予算に達し次第終了する制度が多い
  • 交付決定前に着工すると対象外になる自治体がある
  • 国のDR蓄電池補助金は2026年5月29日で終了。使えるのは自治体の制度が中心

地域の制度に詳しい業者かどうかで、受け取れる額も申請の通りやすさも変わります。契約を急ぐ前に、複数社の見積もりを同じ条件で並べてください。

※見積もりを取っても契約の義務はありません。補助金は年度途中で受付を終了する場合があります。

参考にした一次情報
資源エネルギー庁「どうする?ソーラー」「よくあるご質問」/東京電力エナジーパートナー「再エネ買取標準プラン」「従量電灯B・C」/千葉県「住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金」(2026年9月7日更新)/千葉市・船橋市・松戸市・市川市・柏市の各補助金ページ/経済産業省 資源エネルギー庁 委託調査報告書「定置用蓄電システム等電力貯蔵システムの普及拡大に向けた調査」(2026年3月31日、三菱総合研究所)/千葉県「令和元年房総半島台風」(いずれも2026年10月25日確認。東京電力の単価と各市の予算は2026年11月2日確認)

※回収年数は、毎日満充電して使い切り、ロスがない前提の上限の目安です。補助金は予算に達すると受付を終了します。申請前に必ず各市の最新情報を確認してください。

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