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更新日:2026年9月7日/一次情報の確認日:2026年9月7日
2011年3月、東京23区にお住まいだった方は、計画停電をほとんど経験していないはずです。
1都8県およそ1,300万世帯で実施された輪番停電のなかで、23区は大部分が対象から外されました。実際に停電したのは荒川区と足立区の一部だけ。国の有事対応に支障が出る、というのが理由でした。一方で多摩地域は普通に実施されています。府中市、立川市、調布市、三鷹市、日野市、八王子市。同じ東京都なのに、電気が消えた地域と消えなかった地域がはっきり分かれた。
当時、不公平だという声が上がりました。2011年3月25日には東京電力の副社長が記者会見で、対象地域の拡大を検討する必要があるとの見方を示しています。
そして2018年、運用ルールが変わりました。
次に計画停電が実施される場合、23区も原則として対象に含まれます。
「前回は大丈夫だった」は、もう根拠になりません。
この記事では、東京で蓄電池を停電対策として考えるときに何を基準にすればいいのかを、都と国の公表資料から整理します。結論から言うと、東京の論点は「何日もつか」ではありません。置けるかどうか、そして数時間の停電に間に合うかどうかです。
東京都の蓄電池補助は全国で最も手厚い制度です
制度を使い切れる業者かどうかで、実質負担額は数十万円変わります。検討中の機種が10月以降も対象になるかを含めて、まず見積もりで確認してください。
※見積もりを取っても契約の義務はありません。補助金は年度途中で受付を終了する場合があります。
東京都防災会議は2022年5月25日、約10年ぶりに被害想定を見直した「首都直下地震等による東京の被害想定報告書」を公表しました。想定されているのは5つです。
| 想定地震 | 規模 | 30年以内の発生確率 |
|---|---|---|
| 都心南部直下地震 | M7.3 | 70% |
| 多摩東部直下地震 | M7.3 | 70% |
| 立川断層帯地震 | M7.4 | 0.5〜2% |
| 大正関東地震 | M8 | 0〜6% |
| 南海トラフ巨大地震 | M9 | 70〜80% |
被害が最大になるのは都心南部直下地震です。死者6,148人、建物被害194,431棟。多摩東部直下地震でも死者4,986人、建物被害161,516棟が想定されています。どちらも発生確率は70%。多摩地域だから安全、という話ではありません。
なお2022年の見直しでは、物的被害・人的被害とも前回想定から3〜4割減少しました。この10年の耐震化が効いています。ただし1つだけ増えた項目があります。エレベーターの停止台数が約3倍になりました。高層化が進んだぶん、閉じ込めのリスクは上がっているということです。
報告書では、地震発生直後の停電は平均で約12%と想定されています。配電設備の被害による停電の復旧は、約4日後。
この「約4日」を額面通りに受け取ってはいけない理由が、報告書のなかにいくつも書かれています。
都の想定は、条件付きの数字です。
さらに報告書には、この「約4日」は電柱など配電設備の被害から計算したものであり、発電所や変電所の被災は評価に含まれていないと明記されています。状況によっては被害が大幅に増加し、計画停電が長期化する可能性があると、シナリオのなかで注意が促されています。
1か月後には停電はほとんど解消されるとされていますが、そこに至るまでの姿は「4日で復旧」という一行が想像させるものとはかなり違います。
そして3つ目に挙げた計画停電。これが冒頭の話につながります。首都機能を担う地域が優先されるということは、優先されない地域が生じるということです。2011年は多摩がそちら側でした。2018年のルール変更後は、23区も同じ側に回る可能性があります。
なおこのルール変更は報道により明らかになったもので、変更後の具体的な区域割りは公表されていません。ご自身の地域がどのグループに入るかは、現時点では確認できないと考えてください。
地震の話ばかりしてきましたが、東京にはもう1つ、実際に起きた停電リスクがあります。しかも4年前の話です。
2022年3月21日20時、政府は東京エリアに電力需給ひっ迫警報を発令しました。2012年の制度整備以来、初の発令です。
きっかけは3月16日に発生した福島県沖の地震でした。東北・東京両エリアの火力・バイオマス発電所が計14基停止し、その後も6基(334.7万kW分)が停止したままの状態が続きます。そこへ3月22日の悪天候と気温低下が重なりました。
需要見通しの動きが、事態の急変を物語っています。3月19日20時時点では4,300万kWだったものが、21日17時時点で4,840万kWへ。10年に一度の厳しい寒さを想定した3月の最大需要を、約300万kW上回る水準でした。
一般送配電事業者は考えられる手を全部打っています。火力発電所への増出力要請、自家用発電機を持つ企業からの電力調達、補修点検で止めていた発電所の稼働、他エリアからの融通、大口需要家への需要抑制依頼。それでも足りませんでした。
3月22日、東京電力管内の電力使用率は100%を超えます。同日午後の経済産業省の会見では、節電効果が想定より小さく揚水発電用の貯水が尽きたため、20時以降に停電が発生する可能性があると示されました。東京スカイツリーのライトアップは初の終日中止、首都高の橋も夜間点灯を取りやめています。
停電は回避されました。警報が解除されたのは翌23日の午前11時です。
同じ年の6月27日から30日にかけて、東京電力パワーグリッド管内に電力需給ひっ迫注意報が発令されました。こちらも日本初です。3か月のあいだに、警報と注意報の両方を東京が経験したことになります。
| 需給ひっ迫注意報 | 需給ひっ迫警報 | |
|---|---|---|
| 発令の目安 | 供給予備率が5%を下回る見込み | 供給予備率が3%を下回る見込み |
| 東京での初発令 | 2022年6月27日 | 2022年3月21日20時 |
| 次の段階 | 警報へ移行する可能性 | 計画停電の検討 |
ここで押さえておきたいのは、この種の停電は数時間で終わる性質のものだという点です。地震による長期停電とは別物で、蓄電池が最も効く領域でもあります。
備えを考える前に、何が困るのかをはっきりさせておきます。時間の経過で困りごとの中身が変わります。
| 経過時間 | 起きること |
|---|---|
| 直後 | 照明・エアコン・IH・電子レンジが停止。エレベーターが停止し、乗っていれば閉じ込め。オートロックと機械式駐車場も動かない |
| 30分〜2時間 | スマホの残量が減り始める。情報が取れなくなる不安が出てくる |
| 3〜6時間 | 冷蔵庫の庫内温度が上がり始める。扉を開けなければまだもつ段階 |
| 6〜12時間 | 冷凍室の食品が溶け始める。夏なら室温が上がり熱中症のリスク。マンション高層階では受水槽・加圧ポンプが止まり断水 |
| 24時間 | 冷蔵庫の中身は基本的に諦める段階。スマホが尽きる。給湯できずシャワーが使えない |
| 3日 | 携帯基地局の非常用電源が尽き始め通信が不安定に。食料と水の備蓄が試される |
東京で特に重いのが、表の中の2つです。
都の被害想定で唯一増えた項目です。高層階に住んでいれば、階段での上り下りが復旧まで続きます。水も食料も、全部担いで上がることになる。高齢者や小さな子どもがいる世帯では、これが在宅避難を断念させる最大の要因になります。
マンションの多くは、水道本管の水をいったん受水槽に貯め、ポンプで各階へ押し上げています。ポンプは電気で動くため、停電すると上の階から水が出なくなります。水道管が無事でも、です。
これが東京特有の事情です。戸建てが中心の地域なら、停電=電気が使えない、で済む。東京の集合住宅では、停電=電気と水とエレベーターが同時に止まる、になります。
2011年の計画停電は、1回あたり最大3時間。のちに2時間程度への短縮と、同一世帯の停電は1日1回までという原則が示されました。当初5つだったグループは、2011年3月25日に25グループへ細分化されています。
つまり停電する時間が事前に分かり、しかも数時間で終わる。これは蓄電池が最も得意とする形です。
| 災害による停電 | 計画停電・需給ひっ迫 | |
|---|---|---|
| 発生の予見 | 不可能 | 事前に告知される |
| 継続時間 | 数日〜2週間 | 1回あたり2〜3時間 |
| 再充電 | できない(太陽光があれば可) | 停電していない時間帯に可能 |
| 蓄電池の有効性 | 容量次第。単体では限界がある | 非常に高い |
3時間の停電をしのぐのに必要な電力量は、エアコンを使っても1.5kWh前後です。5.0kWhの蓄電池でも十分に足ります。そして停電が明けた時間帯に充電しておけば、翌日も同じように対応できる。
一方、長期停電の想定はこうなります。
| 容量 | 最小構成(冷蔵庫・照明・通信/約2.5kWh・日) | エアコンあり(約5.5kWh・日) |
|---|---|---|
| 5.0kWh | 約2日 | 1日もたない |
| 6.5kWh | 約2.6日 | 約1.2日 |
| 9.8kWh | 約3.9日 | 約1.8日 |
| 12.0kWh | 約4.8日 | 約2.2日 |
| 16.6kWh | 約6.6日 | 約3.0日 |
都の想定する「約4日」に対して、9.8kWhでエアコンを使えば2日弱。長期停電に蓄電池単体で備えるなら、太陽光発電との併用が前提になります。日中の発電で充電し直せれば、日数の壁は事実上なくなります。
東京都の蓄電池補助は全国で最も手厚い制度です
制度を使い切れる業者かどうかで、実質負担額は数十万円変わります。検討中の機種が10月以降も対象になるかを含めて、まず見積もりで確認してください。
※見積もりを取っても契約の義務はありません。補助金は年度途中で受付を終了する場合があります。
ここまで読んで導入を考えた方に、先にお伝えしておくべきことがあります。
家庭用蓄電池は、基本的に戸建て向けの設備です。東京都は全国で最も共同住宅の比率が高く、この記事を読んでいる方の相当数は分譲・賃貸マンションにお住まいのはずです。
1番目は都内で最も多い断念理由です。見積もりを取る前に、現地調査で置けるかどうかを確認してもらってください。置けないと分かるのは早いほうがいい。
バルコニーは共用部にあたるため、管理規約上の制約を受けます。避難通路とハッチの確保義務もあり、屋外設置型は原則として置けません。屋内設置型でも、重量と設置スペース、管理組合の承認という3つの壁があります。
賃貸であれば、まず不可能と考えてください。
ただし東京都の補助制度そのものは、マンションの専有部設置を排除していません。蓄電容量1kWhあたり10万円という単価は戸建てと共通です。制度上は使えるが、管理規約上の許可が取れるかという順序で確認することになります。
専有部に置けないからといって、マンションに打つ手がないわけではありません。東京都には、他の道府県にない制度があります。
東京都は、災害時でも自宅での生活を継続しやすいマンションを「東京とどまるマンション」として登録・公表しています。登録した分譲マンションの管理組合、および賃貸マンションの所有者を対象に、複数の補助制度が用意されています。
| 事業名 | 補助の対象 |
|---|---|
| 東京とどまるマンション普及促進事業 | 防災備蓄資器材の購入費(簡易トイレ、エレベーター用防災キャビネット、炊き出し器など) |
| 非常用電源・太陽光発電設備及びV2X設備導入促進事業 | 非常用電源(蓄電池設備・発電機設備)、太陽光発電設備、V2X設備の設置費(新築マンションを除く) |
| 浸水対策設備導入促進事業 | 電源を浸水から守る設備、止水板など |
非常用電源の補助要件が、この制度の考え方をよく表しています。対象となるのは、停電時に水の供給と1基以上のエレベーターの運転を、同時もしくは交互に行える電力供給能力を持つ設備。先ほど挙げた「東京の停電で最も重い2つ」に、そのまま対応しています。
つまりマンションの停電対策は、各戸で蓄電池を買う話ではなく、管理組合として共用部に非常用電源を入れる話だということです。
管理組合で検討する場合の注意点
共用部への導入は理事会での検討を経て、総会での決議が必要になります。通常総会は年1回というマンションが大半のため、思い立ってから実行まで1年以上かかると考えておいてください。補助金の年度をまたぐ可能性もあります。
個人でできる範囲に絞るなら、ポータブル電源が現実的です。1〜2kWh級であれば、冷蔵庫とスマホと照明を数時間から1日ほど賄えます。工事も承認も不要。計画停電の3時間を想定するなら、これで足ります。
都内でオール電化にしている場合、停電の影響はガス併用の家より大きくなります。調理も給湯も暖房も、全部電気だからです。
| 設備 | 停電時の挙動 |
|---|---|
| IHクッキングヒーター | 使用不可。カセットコンロが必須 |
| エコキュート(貯湯タンク) | 沸き増しは不可。ただしタンク内のお湯は非常用水として取り出せる機種が多い |
| 電気式床暖房 | 使用不可 |
| 電気温水器 | 沸き増し不可。残湯は取り出せる場合がある |
| 換気システム(24時間換気) | 停止。高気密住宅では窓開けが必要 |
覚えておく価値があるのは、エコキュートの貯湯タンクです。多くの機種でタンク下部の非常用取水栓から、貯まっているお湯や水を取り出せます。370Lクラスなら、生活用水としてかなりの量になります。飲用は不可としているメーカーが大半なので、そこは取扱説明書を確認してください。
オール電化で蓄電池を検討する場合、200V機器を停電時に動かしたいかどうかが分岐点になります。IHやエアコンを使いたいなら全負荷型かつ200V対応の機種が必要で、価格は上がります。
| 全負荷型 | 特定負荷型 | |
|---|---|---|
| 停電時に使える範囲 | 家全体 | あらかじめ選んだ回路のみ(2〜4回路が一般的) |
| 200V家電(エアコン・IH) | 対応機種なら使える | 基本的に使えない |
| 本体価格 | 高い | 安い |
| 電力の減り方 | 速い | 遅い |
| 向いている想定 | 数時間の停電/太陽光併用で長期 | 太陽光なしで長期戦 |
東京で計画停電や需給ひっ迫を主な想定にするなら、全負荷型が扱いやすいです。数時間で終わる前提なら、減りが速くても問題になりません。
逆に太陽光がなく、長期停電まで考えるなら特定負荷型で消費を絞ったほうが日数は伸びます。高いほうが良い、という単純な話ではありません。
電気自動車を持っている、あるいは買い替えを考えているなら、V2H(Vehicle to Home)が有力です。
理由は容量です。家庭用蓄電池が5〜16kWh程度なのに対し、EVのバッテリーは車種によって40〜80kWh前後。家庭用蓄電池の数倍から10倍近い電力を積んでいます。V2H機器を介せば、これを家に流せます。
| 家庭用蓄電池 | V2H+EV | |
|---|---|---|
| 容量 | 5〜16kWh程度 | 40〜80kWh程度(車種による) |
| 停電時の持続 | 1〜3日 | 数日〜1週間程度 |
| 常時の可用性 | 常に家にある | 車が外出中は使えない |
| 設置スペース | 本体分 | V2H機器+駐車場所 |
| 都の補助 | 1kWhあたり10万円 | 別枠の制度あり |
弱点も明確です。車が外出中なら、その電力は家にありません。共働きで日中に車がない家庭では、停電のタイミング次第で当てが外れます。
また東京は駐車場所の確保自体が高くつく地域です。すでにEVと駐車場がある家庭にとっては強力な選択肢ですが、停電対策のためにEVから買うという順序は、費用対効果としては合いにくいと考えてください。
停電対策として蓄電池をすすめる記事は多いので、逆側も並べておきます。
リチウムイオン電池は充放電を繰り返すと容量が落ちます。メーカーが示すサイクル数は6,000〜12,000回程度が中心で、1日1サイクルなら16年から30年超という計算にはなりますが、保証期間は10〜15年が一般的です。保証期間と、保証される残存容量の比率(例:10年後に容量の60%以上)を見積書で確認してください。
屋外設置型はエアコン室外機ほどの大きさがあり、充放電時にはファンの音がします。都内の住宅密集地では、隣家の寝室に面する位置に置くと苦情の原因になり得ます。設置位置は施工店任せにせず、自分で確認したほうがいい。
これが最も重要な点です。数時間の停電に年数回備えるためだけに100万円以上を投じるのは、経済合理性としては説明が苦しい。日常的な電気代削減や、太陽光の自家消費率向上と組み合わせて初めて計算が合います。
停電対策”だけ”を求めるなら、ポータブル電源のほうが費用対効果は高いです。正直なところ、そこは比較してから決めてください。
| 23区 | 多摩地域 | |
|---|---|---|
| 2011年の計画停電 | 大部分が除外(荒川区・足立区の一部のみ実施) | 実施された |
| 次回のルール | 原則対象に変更 | 引き続き対象 |
| 主な想定地震 | 都心南部直下地震(M7.3・70%) | 多摩東部直下地震(M7.3・70%)/立川断層帯地震(M7.4) |
| 住宅形態 | 共同住宅が中心。設置可否の確認が先 | 戸建て比率が高く導入しやすい |
| 電線 | 地中化が進んだ区がある | 架空線が中心で倒木・強風の影響を受けやすい |
| 断水リスク | 受水槽ポンプ停止による高層階の断水 | 戸建て中心のため直結給水が多い |
多摩地域は戸建てが多く、蓄電池を置きやすい環境です。同時に2011年に実際に計画停電を経験しており、架空線が中心で倒木の影響も受けやすい。導入の合理性がはっきりしているのは多摩のほうです。
23区は逆で、これまで守られてきたぶん危機感が薄く、しかも住宅形態の制約で導入しにくい。ルールが変わったことを知らないまま、というのがいちばん危うい状態です。
東京都の蓄電池補助は、他の道府県と水準がまったく違います。蓄電容量1kWhあたり10万円が助成され、DR(デマンドレスポンス)実証に参加しない場合の上限は1戸あたり120万円。参加する場合は上限の扱いが変わります。区市町村の上乗せも併用できます。
金額の詳細と容量別のシミュレーションは、こちらにまとめています。
蓄電池の補助金はいくらもらえる?国・東京都・区市町村の補助金を容量別に完全シミュレーション
ここで押さえておくべき点は1つだけ。2026年10月1日から、対象となる製品リストの扱いが変わります。検討中の機種が対象から外れる可能性があるため、時期には注意してください。
なお国の需要家主導型(DR)蓄電池補助金は2026年5月29日に終了し、再開は示されていません。
見積書の読み方と相見積もりの揃え方は太陽光・蓄電池の相見積もりを同条件に揃える6項目にまとめています。
蓄電池を入れる入れないに関わらず、費用をかけずにできることがあります。
下から2つ目と3つ目は、今夜10分でできます。
東京都の蓄電池補助は全国で最も手厚い制度です
制度を使い切れる業者かどうかで、実質負担額は数十万円変わります。検討中の機種が10月以降も対象になるかを含めて、まず見積もりで確認してください。
※見積もりを取っても契約の義務はありません。補助金は年度途中で受付を終了する場合があります。
運用ルールが変更され、原則として対象に含まれることが報じられています。ただし変更後の具体的な区域割りやグループ分けは公表されていません。実施が決まった段階で電力会社から告知される形になります。
備えられません。都の想定でも、配電設備被害による復旧は約4日後とされ、条件次第でそれ以上長期化します。9.8kWhの蓄電池でエアコンを使えば2日弱で尽きます。太陽光との併用、あるいは水・カセットコンロ・モバイルバッテリーとの組み合わせが前提になります。ただし東京の場合、想定すべきは長期停電だけではありません。2022年の需給ひっ迫のような数時間単位の停電に対しては、蓄電池は非常に有効です。備える対象を1つに絞らないでください。
警報は供給予備率が3%を下回る見込みの段階で出るもので、発令=停電ではありません。2022年3月の事例では、節電と追加供給によって停電は回避されました。ただし同年3月22日午後の経済産業省の会見では、20時以降に停電が発生する可能性が示されています。警報が出た段階で、いつ停電してもおかしくない状況だと考えてください。
扉を開けなければ、冷蔵室で数時間、冷凍室はそれより長くもちます。開けるたびに冷気が逃げるため、開閉回数が寿命を決めます。24時間を超えると、冷蔵室の生鮮品は諦める前提で考えたほうが安全です。
屋内設置型であれば物理的に可能な場合がありますが、分譲では管理組合の承認、賃貸ではオーナーの許可が必要です。実務上のハードルは高く、個人で完結させたいならポータブル電源のほうが現実的です。管理組合として共用部に入れる場合は「東京とどまるマンション」の補助が使える可能性があります。
受水槽とポンプで各階へ給水している方式なら止まります。ポンプが電気で動いているためです。水道直結増圧方式でも、増圧ポンプが停止すれば上層階は出なくなります。ご自宅の給水方式は管理組合か管理会社で確認できます。
沸き増しはできませんが、多くの機種ではタンク下部の非常用取水栓から貯湯を取り出せます。生活用水としては十分な量になります。飲用不可としているメーカーが大半なので、取扱説明書を確認してください。
計画停電や需給ひっ迫への備えが主目的なら5.0〜6.5kWhで足ります。地震による長期停電まで想定するなら、太陽光との併用を前提に9.8kWh以上を検討してください。太陽光がない状態で容量だけ増やしても、日数の壁は根本的には解消しません。
メーカー保証は10〜15年が一般的です。サイクル数の公称値は6,000〜12,000回程度が中心。重要なのは年数より、保証される残存容量の比率です。見積書と保証書で確認してください。
停電対策だけが目的なら、ポータブル電源のほうが費用対効果は高いです。蓄電池が合うのは、日常的な電気代削減や太陽光の自家消費率向上と組み合わせられる家庭です。停電対策は、そこに乗る付加価値と考えたほうが判断を誤りません。
多摩の戸建てにお住まいなら、導入の合理性は高いと言えます。23区の戸建てなら、まず現地調査で設置スペースを確認するところから。マンションなら、管理組合に登録状況を聞くところから。
前回守られたことは、次回の根拠になりません。
東京都の蓄電池補助は全国で最も手厚い制度です
制度を使い切れる業者かどうかで、実質負担額は数十万円変わります。検討中の機種が10月以降も対象になるかを含めて、まず見積もりで確認してください。
※見積もりを取っても契約の義務はありません。補助金は年度途中で受付を終了する場合があります。
参考にした一次情報
東京都防災会議「首都直下地震等による東京の被害想定」(2022年5月25日公表)/経済産業省・資源エネルギー庁「2022年3月の東日本における電力需給ひっ迫に係る検証 取りまとめ」(2022年5月27日 第50回電力・ガス基本政策小委員会)/東京都マンションポータルサイト「東京とどまるマンション非常用電源・浸水対策導入促進事業」/日本経済団体連合会「(東京電力)需給逼迫による計画停電の実施について」(2011年3月14日)/日本経済新聞「計画停電、新グループになお不満の声」(2011年3月26日)/日本経済新聞「東電副社長、計画停電『東京23区の対象地域拡大も検討』」(2011年3月25日)
※計画停電の運用ルール変更は報道により明らかになったもので、変更後の区域割りは公表されていません。消費電力量・持続時間は一般的な数値からの試算です。補助金は年度途中で受付を終了する場合があります。制度の詳細と最新の受付状況は、必ず各実施機関の公式サイトでご確認ください。